「買主にマンションを気に入ってもらい、早く、高く売りたい」という人は、内覧前に徹底的に掃除しましょう。
誰しも、汚い家には住みたくありません。
一度悪いイメージを持たれてしまうと払拭するのは難しいため、第一印象をよくするために最大限、清潔感を演出することが大切です。
ここはキレイに!マンション売却における内覧前の6つの掃除箇所
マンションの内覧前にしておくべき6つの掃除箇所は、以下のとおりです。
- 玄関
- キッチンやお風呂などの水回り
- リビング
- 押入れ
- バルコニー
- エントランスやゴミ捨て場
内覧者がよくチェックする箇所になりますので、最低でもこの6つは徹底的にきれいにすることをおすすめします。
訪問査定前にマンションの掃除をしたと思いますが、内覧会前にも改めてキレイにしましょう。
マンションが狭くて古い物件だったとしても、清潔感があれば必ず売れますので、手を抜かないでください。
では、掃除のポイントについて、それぞれ詳しく解説していきます。
水回りの掃除が行き届いていない家は価値が下がる
水回りが汚れていると、内覧者からの印象は最悪です。
以下の箇所は、念入りに掃除しましょう。
- キッチン
- お風呂
- 洗面所
- トイレ
カビや水垢などがあると、それだけで「不潔」というイメージを与えてしまいます。
逆に、水回りをキレイにしておくと、内覧者からの印象は格段に良くなります。
意外と天井部分もチェックされる
人間には、はじめての場所にいくと上を見てしまう習性があります。
そのため、天井部分なども気を抜かずにキレイにしてください。
特に換気扇は汚れが目立つので、埃や汚れを取り除いておきましょう。
水気は拭き取っておく
不潔な印象を与えるわけではありませんが、水滴が残っているよりも、カラッとした状態がベターです。
使用して水気がついてしまった場合、内覧会の前に拭き取っておきましょう。
しっかりと換気しておくことも大切です。
水回りはプロを頼るのも手
水回りは、掃除をしても長年染み付いた汚れがどうしても残ってしまいます。
またキッチンは特に、頑固な汚れが多く、ピカピカにするのは大変です。
仕事などで忙しい人も多いと思いますので、ハウスクリーニングの利用を検討することをおすすめします。
プロの技術で新品同様にピカピカに仕上げてもらえますし、水回りだけでしたら費用もそれほど高くありません。
詳しくは、下記の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
マンション売却で費用を負担してまでハウスクリーニングするべき?
マンション売却でハウスクリーニングを利用することで他の物件と差をつけられます。費用相場はいくらなのかと合わせて、具体的にどんな効果が見込めるのか解説していますので、ぜひ参考にしてください。
設備不良がないかどうかも要チェック!
設備に不良があると売れづらいうえに、リフォームが必要だからと値引き交渉されてしまうかもしれません。
また不良に気づかずにマンションを売却してしまうと、後からトラブルになる可能性もあります。
以下のような不良がないか、内覧会前にチェックしておいてください。
- 水回りの不良のチェックポイント
-
- 給排水設備に水漏れはないか
- リフォームしないと使えない痛みはないか
- 給水栓やトイレの水量や排水は大丈夫か
- 設備はきちんと作動するか
もしも不良が見つかったのであれば、直してから売却したほうが結果として早く、高く売却することができます。
値引きされることを前提にそのまま売る場合でも、買主に設備不良を隠してマンションを売却してはいけないため、きちんと告知しましょう。
告知漏れがあると、最悪の場合、賠償請求をされる恐れがあります。
玄関が汚いと物件のイメージも悪くなる
ドアを開けてすぐ目に入る玄関は、部屋全体の印象を決めるといっても過言ではありません。
はじめに受けた印象が悪いと、物件自体に「汚い」というイメージがついてしまい、他の部屋がどれだけキレイでも、イメージを覆すことは難しくなります。
また家に入った瞬間の臭いも、物件の印象を決める重要なポイントです。
人間は本能的に自分の臭いを好み、他人の臭いを嫌う性質があるため、消臭スプレーや消臭剤などを活用して生活臭をなくしておきましょう。
香料が入ったものは好き嫌いがわかれますので、無香料がベターです。
収納スペースも見せられるようにしておこう
購入者にとって、玄関の収納スペースは気になるポイントです。
不要なものは処分し、整理整頓しておきましょう。
普段は外にでている靴も、内覧会のときは収納箱にしまっておいてください。
収納箱を開けたときの臭いも、要注意です。
お花を置いて明るい印象にしよう
マンションの玄関は、どうしても暗い印象になりがちです。
白やピンク、オレンジなど、明るい色のお花をおいておくと、第一印象がよくなります。
リビングはできるだけ広く見えるように物を片付けよう!
家族が集まるリビングを気に入ってもらうことができれば、他の部屋が多少狭くても、購入してもらえます。
できるだけ広く見せられるように物は減らしておき、内覧会当日はカーテンや扉を開けて開放感を演出してください。
売主の生活感が残っていると、引き渡し後の生活を想像しにくくなるため、モデルルームのような部屋を目指して配置換えを検討するとよいでしょう。
ホームステージングの実施もおすすめ
日本ではまだ馴染みがない人がほとんどだと思いますが、ホームステージングを実施すると、より成約に至りやすくなるのでおすすめです。
レンタルした家具や小物で、部屋をコーディネートすること。
海外では当たり前におこなわれており、成約率が上がる。
モデルルームに家具が置いてあるのは、物件の良さを引き立たせるためと、購入後の生活をイメージさせるためです。
中古物件でも同じように実施すれば、買主の購入意欲を刺激できるでしょう。
費用はかかってしまいますが、そのぶん売却価格に上乗せしても、十分に回収できる効果が見込めます。
まだホームステージングをおこなう人は少ないので、他の物件と差をつけることができ、確実に内覧者を増やせるでしょう。
ホームステージングで中古マンションの魅力をアップ!費用の目安は売却価格の1%
ホームステージングとは?この記事では、マンション売却でホームステージングを利用することで得られる効果と費用について紹介しています。マンションを高く売却したい人はぜひ参考にしてください。
気を抜かないで!押入れを整理整頓して見せられるようにしておこう
内覧者に押入れを見せることに抵抗を感じるかもしれませんが、収納スペースの広さは購入を決める判断材料になります。
収納物が今にも崩れそうな状態になっている押入れは、どうしてもイメージが悪くなってしまいます。
押入れから収納物をすべて取り出し、埃や汚れも取り除きつつ、不要品はすべて処分しましょう。
どうしても物が溢れてしまうならトランクルームを活用しよう
どうしても物が溢れてしまう場合は、トランクルームを利用してもよいと思います。
どうせ引っ越すのですから、しばらく使わないであろう物は段ボールに入れて預けておき、部屋をスッキリさせましょう。
月額2,000円ほどから借りられるので、費用負担もそれほど大きくありません。
バルコニーも見られる!不用品は処分しておこう
不用品をバルコニーに置きっぱなしにしている人も、多いのではないでしょうか。
外の景色や洗濯物の干しやすさをチェックするために、バルコニーを見たい内覧者も少なくありません。
不要品が放置されていると印象が良くありませんので、内覧会前に捨てておいてください。
窓や網戸、手すり部分はキレイに拭きあげておこう
窓ガラスや網戸、手すり部分は、砂埃や排気ガス、鳥のフンなどで汚れています。
これらは既存マンションの古さを強調してしまいますので、キレイに清掃しておいてください。
とくに窓や網戸の汚れを落としておくと、光が入りやすくなって部屋が明るくなります。
エントランスやゴミ捨て場などの共有部分にも気を配る
内覧会で物件を気に入ってもらうためには、マンション全体の印象も大切です。
共有部分まで気を配るのは大変だと思いますが、内覧者が通る以下の箇所はキレイにしておいてください。
- エントランス
- ポスト
- 廊下
- エレベーター
- ゴミ捨て場 など
ポスト付近にチラシが散乱していると、イメージは最悪です。
自分のではなくても、落ちているゴミは拾っておきましょう。
部屋をキレイにしても、共有部分が汚れていては「管理が行き届いていないマンション」と評価されてしまい、購入してもらえなくなります。
共有部分の清掃は管理会社に依頼してもよい
いくら内覧会をおこなうからといっても、共有部分の清掃はもともと管理会社の仕事です。
あまりにも汚れがひどい場合は、管理会社に連絡して、清掃を依頼してください。
掃除が行き届いていない汚いマンションは内覧会でがっかりされて売れ残る
掃除が行き届いていない汚いマンションは、内覧者をがっかりさせてしまうため、売れ残るリスクが高くなります。
売主からすれば面倒なことかもしれませんが、買主からすると大きな買い物のため慎重になっている反面、とても楽しみにして内覧にきてくれます。
にもかかわらず、見学にいった先が掃除も行き届いていない汚い状態だったら、買う気にならないのも当然です。
中古マンションはもともと不人気
日本人は、もともと新品を好む傾向にあるため、中古品というだけで不利であると心得ましょう。
以下のグラフは、家を購入するときに中古マンションを選ばなかった理由について国土交通省が調査した結果になります。
中古マンションを選ばなかった理由(複数回答)
新築の方が気持ち良いから 65.3% リフォーム費用などで割高になる 30.1% 隠れた不具合が心配だった 27.5% 給排水管などの設備の老朽化が懸念 26.7% 見た目が汚いなど不満だった 8.1% 引用元: 国土交通省 住宅局
予算の問題から中古マンションの購入を検討し、内覧会に参加する人は、ある程度の汚れなどは承知しています。
しかし、あまりに清潔感がない場合、「やっぱり中古は汚くて嫌だな」とがっかりさせてしまいます。
「中古マンションなのにキレイ」と感動させられるレベルにできれば、買い手を見つけるのも難しくはありません。
清掃しておかないと内覧数があっても売れない
掃除が行き届いているキレイな部屋は、買主に気に入ってもらいやすく、少ない内覧数でも成約します。
たとえばマンション売却時の内覧件数は、10件程度が平均と言われています。
しかし第一印象が良い物件であれば、たとえ2人目の内覧者であっても、売却が決まる可能性があるということです。
逆に掃除をしていない汚い物件は、内覧件数はあるのになかなか成約に至らないという状況になりかねませんので注意してください。
マンション売却時の内覧数について詳しく知りたい人は、下記の記事も合わせてご覧ください。
マンション売却での内覧は何回あるのが平均?件数を増やすためのコツ
マンション売却での内覧数は何回あるのが平均?この記事では内覧の件数が少ないときの対処法についても紹介しています。内覧へとつなげるコツを知ることが、マンション売却の成功へと導きます。
管理人から一言「内覧会で全ての部屋を見せられるように掃除する」
内覧会では、すべての部屋を見せられる状態にしておくことが大切です。
押入れや子供部屋、寝室、お風呂場など、できれば見せたくない箇所もあるかもしれませんが、見ることができない箇所は内覧者にとってリスクでしかありません。
「何か隠したい劣化があるから見せなかったのではないか」と思われてしまい、購入を見送られてしまう可能性が高くなりますので注意してください。
内覧を成功させるためには、掃除以外にもコツがありますので、下記の記事も合わせてご覧ください。
マンション売却の内覧を成功させるコツと事前準備!やりがちな失敗パターン
マンション売却時の内覧のコツとよくある失敗パターンから見る注意点について紹介しています。お茶を出すタイミングや立会いをおこなう人数など、細かいことが内覧会の成否を左右します。内覧会が成功すればマンションは必ず売却できますので、ポイントを押さえておきましょう。