マンションの角部屋は人気が高く、売りやすい物件と言われています。
売りやすい物件は特に努力しなくても買い手が見つかる反面、人気物件であることに安心し、高値売却のチャンスを逃しやすいという落とし穴がありますので注意してください。
金額の大きい不動産売却では、売却方法によって数百万円の差が生じることも珍しくありません。
売却物件の特徴やアピールポイントについてしっかりと理解したうえで、売却活動をおこないましょう。
この記事では、「角部屋のマンションのメリット・デメリット」から「中部屋との価格差」「売却するときのポイント」について紹介していきます。
角部屋とは
角部屋とは、マンションの端に位置している物件のことで、それぞれの階に2部屋ずつあります。
一方で、真ん中に位置している物件を中部屋といい、角部屋が片側にしか部屋がないのに対して両隣に部屋があります。
詳しくは後述しますが、角部屋は様々なメリットがあるため人気が高く、高額売却が期待できる物件です。
角部屋のマンションのメリット
角部屋のマンションの需要が高い理由は、中部屋にはない以下のメリットがあるからです。
- 採光面が多く部屋が明るい
- 窓が多いため風通しが良い
- 騒音問題になりにくい
売主が角部屋のメリットをしっかりと理解することで、購入者の気持ちが分かるようになり、高値売却できる可能性が高まります。
当たり前になっていたこともあるかもしれませんが、改めて角部屋の良さを認識し直し、買主に積極的にアピールしていきましょう。
採光面が多く部屋が明るい
角部屋は、隣接する部屋が片側にしかないため、窓が2方面についています。
そのため日当たりがよく、部屋が明るいというメリットがあります。
暗くて湿気っぽい部屋よりも、明るく気持ちの良い部屋を好む人が多いのは言うまでもありません。
マンションの1階にある物件などは建築物の陰になってしまう場合もありますが、それでも同じ階の中部屋と比べると開放感があり、日照時間も長くなります。
窓が多いため風通しが良い
角部屋のマンションは2方面に窓があるため、風通しが良いという特徴があります。
特に南向きに窓がある場合、夏に涼しい風が吹くというメリットがあり、大きなアピールポイントになります。
角部屋の特権である風通しの良さを購入希望者にも体感してもらうために、内覧時にはすべての部屋の窓を開けておくとよいでしょう。
騒音問題になりにくい
特に最上階の物件は、上階からの生活音に悩まされることがないため、とても需要が高い物件です。
逆に1階の角部屋は、小さな子供がいて騒音トラブルの加害者にならないか不安を抱えている人に需要があります。
角部屋のマンションのデメリット
人気の高い角部屋ですが、以下のようなデメリットもあります。
- 暖房の効きが悪く寒い
- インテリアが難しい
暖房の効きが悪く寒い
角部屋のマンションは暖房をつけてもなかなか暖まらず、寒いというデメリットがあります。
なぜ角部屋は暖まらないのかというと、外気に接する窓や壁が多く、暖まった空気が外に逃げてしまうからです。
もっとも熱が逃げやすいのは最上階の角部屋で、逃げてしまう熱の量は中間階の中間住戸にくらべて約2倍とも言われています。
また暖房の効きが悪いということは、暖房代が高くつくという問題も出てきます。
冬にマンションを売り出す場合は、内覧会の時間をできるだけ昼間の暖かい時間に設定し、買主に寒さを感じさせないようにすると良いでしょう。
インテリアが難しい
角部屋は窓が多いため家具を置く面が少なく、インテリアが難しいと感じる買主も少なくありません。
実際に、購入時にインテリアで悩んだという売主も多いのではないでしょうか。
また日当たりが良いため、家具が日に焼けてしまうという懸念もあります。
窓が多くて日当たりが良いというのは利点ではありますが、インテリアが難しいという思わぬデメリットがあることも理解しておきましょう。
角部屋のマンションの価値|中部屋との価格差はどのくらい?
角部屋と中部屋の価格差は、だいたい10〜20%程度です。
中部屋が5,000万円の場合、角部屋は5,500〜6,000万円ということになります。
ただしマンションの価値は角部屋かどうかだけで決まるのではなく、バルコニーの方角や階数など、様々な要素が影響します。
階数が価値に大きく影響する
マンションは階数が高ければ高いほど、価値も上昇します。
たとえば角部屋だとしても低層階の物件であれば、最上階の中部屋のほうが価値は高くなります。
そのため同じマンションの中部屋が売りに出されていた場合、同じ階なら良いのですが、違う階にもかかわらず、その物件から10〜20%アップで売れると考えるのは間違いです。
南向きの物件は価値が高い
バルコニーがどの方角にあるのかによっても、マンションの価値は異なります。
たとえば南向きにの物件は、四季を通して日当たりが良いうえ、夏に涼しい風が吹いてくるという特徴があります。
一方で北向きの物件は日当たりが悪く、寒くて暗いため、あまり需要がありません。
南向きの角部屋の物件であれば高額売却が期待できますが、東向き、西向き、北向きの順番で価値が下がるとともに中部屋との差は少なくなっていきます。
ただし北向きだからといって売れないわけではなく、夜型の人をターゲットにするなどの工夫をすれば必ず買い手は現れるので安心してください。
角部屋のマンションを売却するときのポイント
角部屋のマンションを売却するときのポイントは、下記のとおりです。
- 内覧会を工夫する
- 角部屋のデメリットをフォローする
- 売却力のある不動産会社を探す
内覧会を工夫する
角部屋のマンションをより早く、そして高く売却するためには、内覧会を工夫する必要があります。
買主は内覧会で受けた印象によって、物件を購入するかどうか決めると言っても過言ではないからです。
角部屋は人気があるといっても、汚かったり、劣化が激しかったりすれば、購入してもらうことはできません。
角部屋であるメリットをしっかりと買主にアピールするためには、マイナス要素を取り除いておくことが大切です。
マンション売却時の内覧を成功させるコツについて詳しく知りたい人は、下記の記事も合わせてご覧ください。
マンション売却の内覧を成功させるコツと事前準備!やりがちな失敗パターン
この記事では、マンション売却の内覧のコツと注意点について紹介しています。居住中のマンションを売るときに失敗しないための掃除とお茶を出すタイミングのポイントについて押さえておきましょう。
角部屋のデメリットをフォローする
角部屋は中部屋に比べてメリットが多い一方で、デメリットもあります。
しっかりとフォローして、買主の購買意欲を下げてしまわないようにしましょう。
たとえば角部屋は寒いというデメリットに対しては、断熱カーテンや断熱壁紙などのアイテムを教えてあげたり、中部屋に近い部屋を寝室にすることをおすすめしたりします。
またインテリアが難しいというデメリットに対しては、レイアウト例をいくつか置いておくことで、買主は購入後の生活がイメージしやすくなります。
マンション売却では値下げ交渉されるのが一般的ですが、デメリットを解消すれば売出価格のまま購入してもらえるかもしれません。
もともと人気の高い物件であっても、しっかりと戦略を練って売却することで、より高く売却できます。
売却力のある不動産会社を探す
どの不動産会社に仲介依頼しても結果は同じ、あるいは大手なら安心して任せられる、と思っている人も多いのではないでしょうか。
仲介依頼する不動産会社によって数百万円もの差が生じることも珍しくありませんし、大手だから売却力があるとは限らず、地元の中小のほうが高く売却してくれるケースも多いので注意してください。
必ず複数社を比較し、知識は豊富にあるか、アドバイスは的確かどうかなどチェックしましょう。
「何社も比較するのは面倒くさい」という人もいるかもしれませんが、不動産一括査定サイトを利用すればネット上で一度、物件情報を入力するだけでまとめて査定依頼できます。
また不動産一括査定サイトのイエウールなら、しつこい勧誘を受けることも、売却依頼しなければならないという制限もありません。
イエウールは優良不動産会社のみと提携しているサイトのため、効率的かつ確実に売却力のある不動産会社と出会えるというメリットもあります。
せっかく大切な家を売却するのですから、より良いパートナーを見つけ、マンション売却を成功させてください。
管理人からの一言「角部屋は工夫次第で相場以上で売れる」
マンションの角部屋はもともと人気の高い物件のため、売主が頑張らなくても買い手は現れるでしょう。
しかし需要のある物件ということに安心し、不動産会社に任せっきりにするのは得策ではありません。
工夫次第で数百万円アップする可能性があるにもかかわらず、売主自らがそのチャンスをスルーしてしまうことになるからです。
優秀な不動産会社をパートナーに選び、一緒にマンション売却を成功させる気持ちでいれば、相場以上での売却も可能になります。
イエウールで一括査定したら310万も高くなった
管理人がイエウールで自宅マンションを一括査定したところ、街の不動産会社より310万円も高い査定価格をだしてもらえました。
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