マンション売却時にエアコンや照明などの付帯設備をどうすれば良いのか、迷われる人も多いのではないでしょうか。
「外して持っていきたい」あるいは「いらないから置いていきたい」という売主側の希望はあるかもしれませんが、エアコンをどうするかは買主と話し合って決めなければなりません。
この記事では、「エアコンは外すのと置いていくのどちらが良いか」から「外すときと置いていくときそれぞの注意点」について紹介していきます。
マンション売却でエアコンは外す?そのまま置いていく?
マンション売却でエアコンは外すのと置いていくの、どちらが正解なのでしょうか。
結論から言いますと、エアコンや照明などの付帯設備は外して引き渡すのが基本です。
ただし買主との話し合いで決めれば良く、外すべき、または置いていくべきという明確なルールはありません。
売主の所有物なので、売主が外して持っていきたいと思えば話し合う必要はなく、外してから引渡せばよいでしょう。
エアコンが古い、新居に合わないなどの理由から、新しく購入しようと考えている人は、買主に置いていく旨を伝えて了承を得なければなりません。
必ずしもエアコンをもらって嬉しい人ばかりではなく、迷惑に感じる人もいるからです。
置いていく場合は買主と話し合って決める
エアコンを置いていきたい場合は、買主と話し合ってどうするか決めましょう。
たとえば、すでに購入から8年経っているエアコンの場合、一般に家電の寿命と言われている10年まで残り2年しかありません。
エアコンは取り外すのにも、新居に取り付けるのにも費用がかかるため、売主にとっては新しく買いなおしたほうが良いということになります。
しかし買主によって、「残り2年でも使えるなら嬉しい」と感じる人もいれば、「省エネなども考えて最新のものを付けたいから処分しておいてほしい」と考える人もいます。
マンションは空渡しが基本のため、買主が「いらないのでそちらで処分してください」と言えば、売主が処分しなければなりません。
スムーズに話し合いを進めるコツ
エアコンなどの付帯設備をどうするかという話し合いをスムーズに進めるコツは、いらないから置いていきたいと思っているのを悟られないようにすることです。
いらないから押し付けられた、と買主に感じられてしまえば、話し合いはスムーズに進まなくなってしまうかもしれません。
もし良ければ置いていきます、とあくまでも提案という形で話し合ってください。
引渡しが完了してすぐにエアコンが使えることを嬉しいと感じる人も少なくありませんので、処分は買主に確認してからの方がよいでしょう。
売却前にエアコンや照明などの付帯設備を外すときの注意点
マンション売却でエアコンや照明などの付帯設備を外すときの注意点は、以下のとおりです。
- 売買契約を結ぶまでは付けておく
- 買主には早めに伝える
売買契約を結ぶまでは付けておく
エアコンや照明などの付帯設備を外して引き渡す場合であっても、買主と売買契約を結ぶまでは付けておくことをおすすめします。
エアコンが付いていないと夏は酷暑の中、冬は極寒の中、内覧会をおこなうことになるからです。
また照明が付いていないと、部屋が暗くなってしまい印象が良くありません。
曇りや雨の日に内覧会をおこなうこともありますし、晴れの日でもできるだけ明るい印象にするために照明は残しておくべきです。
新居に引っ越すから持っていきたい、という場合もあるかもしれませんが、スムーズに売却したければ売買契約締結後まで我慢したほうが良いでしょう。
内覧時に気をつけることについて詳しく知りたい人は、下記の記事も合わせてご覧ください。
マンション売却の内覧を成功させるコツと事前準備!やりがちな失敗パターン
この記事では、マンション売却の内覧のコツと注意点について紹介しています。居住中のマンションを売るときに失敗しないための掃除とお茶を出すタイミングのポイントについて押さえておきましょう。
買主には早めに伝える
エアコンや照明などの付帯設備を外す場合、買主には早めに伝えなければなりません。
最近では、エアコンが付いている物件も多く、当然もらえるものと思っている場合があるからです。
エアコンなどの付帯設備は不動産とは別に考えるため、マンションを売却したとしても売主の所有物であることに変わりありません。
しかし買主とスムーズに売買取引を進めるためには、事前に伝えておくのがベターです。
内覧会のときに、「エアコンは持っていきます」「良ければ置いていきます」という話しをしておくと良いでしょう。
マンション売却でエアコンや照明などの付帯設備を置いていくときの注意点
マンション売却でエアコンや照明などの付帯設備を置いていくときの注意点は、以下のとおりです。
- 買主の了承を得る
- 付帯設備表に記載する
- 付帯設備についても瑕疵担保責任がある
買主の了承を得る
エアコンや照明などの付帯設備を置いていく場合、買主の了承を得なければなりません。
マンション売却では空渡しが基本であり、いらないからといって勝手に置いていってしまうとトラブルになりかねないからです。
売買契約締結時に付帯設備表を使って確認はしますが、そのときに初めて話すよりも、売買契約の条件の一つとして事前に話し合っておいたほうがスムーズに話しが進むでしょう。
付帯設備表に記載する
エアコンや照明などの付帯設備を置いていくことは、付帯設備表にしっかりと明記しなければなりません。
何を置いていき、何を持っていくのか、必ず不動産会社に伝え、付帯設備表に記載してもらいましょう。
付帯設備表に書いておかないと、買主から「置いていくなんて聞いていない」と苦情が入る可能性があります。
家具や家電などの大きいものは処分にかかる費用も高いため、売主の判断で置いていってしまうと買主に迷惑をかけることになります。
付帯設備だと思っていなかった、というケースもあると思いますので、事前に何が付帯設備にあたるのか確認しておくことをおすすめします。
付帯設備についても瑕疵担保責任がある
エアコンなどの付帯設備を置いていく場合、撤去する費用や手間が省ける一方で、瑕疵担保責任を負うことになるというデメリットがあります。
マンション売却では、引き渡してから1ヶ月以内に付帯設備に不具合が生じた場合、売主が費用を負担して修復するという契約を結ぶことがほとんどです。
そのため、いつ壊れてもおかしくないものについては、取り外しておいたほうがリスクがありません。
せっかく売却できたと喜んでいたにもかかわらず後から問題が発生してしまえば、精神的にも金銭的にも苦痛を強いられます。
壊れる可能性があっても置いていってほしいと買主が言った場合には、付帯設備について瑕疵担保責任を一切負わないという条件で売買契約を結びましょう。
管理人からの一言「エアコンを外すか置いていくかは買主と決める」
マンション売却時にエアコンを外すか、それとも置いていくかには明確なルールはなく、売主と買主の間でどうするのか決めます。
ただし撤去して引き渡すのが基本であることを前提に話さないと、話し合いがこじれてしまう可能性がありますので注意してください。
買主と直接、交渉したくない場合は、不動産会社にお願いすれば代わりに伝えてくれると思いますので聞いてみましょう。