現在、タワーマンションが売れ残ってしまうケースが多発しています。
本来ならば、立地や眺望の良さから資産価値が高いタワーマンションは、購入時と同額あるいはそれ以上の金額での売却も期待できるはずです。
にもかかわらず、売れないのは何故なのでしょうか。
この記事では、「タワーマンションが売れない理由」から「低層階でも高く売るコツ」について紹介していきます。
タワーマンションが売れないのは何故?
タワーマンションが売れにくいのは、以下の要因が考えられます。
- 価格が高い
- 供給過多
- 大規模修繕が追いついていない
タワーマンションは価格が高い傾向にあり、買い手が富裕層に限られます。
にもかかわらず、都心ではタワーマンションの建築が続いており、供給過多に陥りつつある背景があります。
また、マンションは大規模修繕をおこなわないと資産価値を保つことができません。
しかし大規模修繕はマンションの規模が大きくなればなるほど、難しくなるのが現実です。
資金などの問題から定期的なメンテナンスがおこなえていないタワーマンションは、売れにくいので注意してください。
固定資産税の見直しが影響しているケースも考えられる
タワーマンションの固定資産税が見直されたことも、売れやすさに影響している可能性が考えられます。
知らなかった人もいるかもしれませんが、平成29年度に以下のような税制改正がありました。
低層階の固定資産税…減税
2018年以降に新築されたタワーマンションが対象となっており、それ以前に建てられた物件は従来どおりの固定資産税額となっています。
そのため、以下のようなことが起こります。
- 2018年以降に建てられたタワーマンションの高層階は売れにくい
- 2018年以前に建てられたタワーマンションの低層階は売れにくい
大きな影響があるわけではありませんが、気にする人もいることを覚えておくと良いでしょう。
固定資産税の見直しについて詳しく知りたい人は、下記の記事も合わせてご覧ください。
タワーマンションの固定資産税が見直しに!金額の目安を計算してみよう
タワーマンションの固定資産税が見直しに!金額の目安はいくら?いつから適用されるの?などの疑問にお答えします。高層階にも、低層階にもそれぞれ影響があることですので、ぜひ参考にしてください。
タワーマンションの低層階でも高く売る4つのコツ
一般的に、資産価値が低いと言われる低層階は、ポイントをおさえて売却しないと高値売却できないかもしれません。
タワーマンションを低層階でも高く売るポイントは、以下の4つです。
- 売れやすい時期を狙う
- 複数の不動産会社に査定依頼する
- 分譲元の不動産会社にも査定してもらう
- 2018年以降に新築された物件は固定資産税の安さをアピールできる
売れやすい時期を狙う
不動産には、売れやすい時期と売れにくい時期があります。
当然ながら、売りやすい時期に売却活動をおこなったほうが成約率は上がりますので、時期を狙って売出しましょう。
タワーマンションが売れやすい時期は、以下のとおりです。
- ライバルが少ない時期
- 春と秋の人が動く時期
タワーマンションは戸数が多いだけに、マンション内で同時期に売りに出す人が現れる確率が高くなります。
同じマンションから複数の部屋が売りに出ていると、どうしても比較され、値段が安いほうが有利になってしまいます。
値崩れを起こして安く売却せざるを得ない状況になるのを回避するためには、ライバルが少ない時期を狙ってください。
不動産ポータルサイトを見れば、周辺マンションの状況を把握できます。
また春と秋の人が動く時期を狙えば、単純に買い手の母数が増えるため、売れやすくなります。
ただしライバル物件も増えるため、築古であったり、相場より高い値段設定をするのであれば避けたほうが無難かもしれません。
複数の不動産会社に査定依頼する
タワーマンションをできるだけ高く売却するためには、複数の不動産会社に査定依頼することが大切になります。
不動産会社が提示する査定額には、担当営業マンの主観的な要素が含まれるからです。
現在、主流になってきているため知っている人も多いと思いますが、不動産一括査定を利用すれば簡単に複数社の査定額を比較できます。
ネット上で物件の基本情報を入力するだけで複数の不動産会社にまとめて査定してもらえる不動産一括査定なら、わざわざ不動産会社を回る必要がなく、非常に便利です。
特に大手不動産一括査定サイトであるイエウールは、独自の厳しい審査によって優良不動産会社とのみ提携しているため、より高い査定額を提示してもらえる確率が高く、しつこい営業電話を受けることもないのでおすすめです。
分譲元の不動産会社にも査定してもらう
比較する不動産会社の中に、タワーマンションの分譲元の不動産会社を入れてください。
販売元の不動産会社は、物件の需要がどこにあるのかを完璧に把握しているため、狙うべきターゲット層に対する的確な販売活動ができます。
また自社が建築した分譲マンションの資産価値を保つために、できるだけ高く売る努力をしてもらえるという側面もあります。
分譲元の不動産会社は、できるだけ高く売ることに対して売り手以上にこだわるケースも多く、力を入れて売却してもらえるでしょう。
2018年以降に新築された物件は固定資産税の安さをアピールできる
売却するのが2018年以降に新築されたタワーマンションの低層階にある部屋であれば、固定資産税の見直しによって減税されていることをアピールできます。
マンションを購入する人にとって物件の価格も大事ですが、維持・管理にかかる費用も物件探しにおいて重要なポイントです。
具体的にいくらくらいなのか教えてあげると、より前向きに検討してもらえるようになります。
買い手からは聞きにくいことですので、内覧時などに売主のほうから教えてあげましょう。
気をつけて!タワーマンションを売却するときの注意点
タワーマンション売却における注意点について、解説していきます。
売却するまでに時間がかかったり、安く売却することになってしまわないように、しっかりと確認しておきましょう。
他の部屋と売却時期がかぶると売れづらくなる
上述しましたが、マンション内で同時期に売り出す人がいると、値崩れを起こしたり、需要が分散されて売れづらくなったりしますので注意してください。
売り出している人がいないかどうかは、ポータルサイトをチェックするか、不動産会社に相談すれば教えてもらうことができます。
タワーマンションは比較的、早く買い手が現れる傾向にありますが、売り出す時期を誤ってしまうと売れ残る可能性が出てきますので、タイミングを見定めましょう。
管理費・修繕積立金の高さがネックになるケースがある
魅力的な共用施設はタワーマンションの魅力の一つですが、維持するために毎月の管理費や修繕積立金が高い傾向にあり、買主が購入を思いとどまる要因になります。
しかし買主がなぜ購入を決断できずにいるかを分析するのは難しく、売主の知らないところで購入を諦められてしまう可能性があります。
売れるタワーマンションの特徴
現在タワーマンションは売れにくいと言われていますが、買主から求められている以下の要件を満たせば売れます。
- 立地が良い
- 眺望が良く、景色を楽しめる
- 共用施設が充実している
タワーマンションの特徴を把握し、買主の需要を理解することが大切です。
立地が良い
タワーマンションと呼ばれる超高層マンションは、立地の良い場所に建てられるのが一般的です。
総戸数が100〜300戸にも及ぶタワーマンションは、立地条件が良い場所に建てないと、購入者を集めることができないからです。
立地の良い物件は資産価値が下がりづらく、築年数が経過しても値崩れを起こしづらい傾向にあります。
逆に、立地があまり良くない場所に建てられたタワーマンションは、それだけで売れづらくなります。
眺望が良く、景色を楽しめる
部屋から最高の景色を楽しめるのが、タワーマンションの醍醐味です。
階数が高くなればなるほど眺望は良くなるため、当然ながら価格も高くなっていきます。
所有しているマンションが低層階であっても、高層階に住民が使えるラウンジなどがある場合であれば、買主に景色の良さをアピールすることができます。
共用施設が充実している
上述で、共用施設が充実しているタワーマンションは、管理費や修繕積立金がネックになる可能性があると解説しました。
しかしタワーマンションを購入する人は、やはり魅力的な共有施設を求めている人のほうが多いのが実情です。
最近ではプールや温泉、スポーツジムなどといった様々な共用施設が取り入れられるようになり、物件ごとの個性が現れるようになりました。
管理費などを気にしない人からすれば、共用部分が充実している物件は魅力的であり、高額でも購入してもらえるでしょう。
タワーマンションは今が売り時!?
タワーマンションは、今が売り時です。
2020年の東京オリンピックが終われば、土地が値崩れしてしまう可能性が高いからです。
2020年の東京オリンピックが終わると値崩れする
東京オリンピックの開催が決定してから、湾岸地区を中心にタワーマンションの価値は高騰し続けてきました。
しかし消費税増税の影響や東京オリンピックの開催が近づいてきたことから、投資家たちが一気に売却し始め、すでに価値が下落傾向にあります。
現在であれば高値売却できる可能性がありますが、2020年以降、日本で土地バブルがくることは二度とないと言い切る専門家もいます。
タワーマンション売却は、できるだけ早く行動に移すことをおすすめします。
修繕費が30年後のスラム化を懸念して上昇する
タワーマンションの修繕積立金は、築年数の経過とともに上昇していきます。
しかし規模が大きいタワーマンションは修繕費も巨額になるため、毎月、居住者から集める修繕積立金だけでは補えず、大規模修繕工事を実施できないケースも珍しくありません。
デイリー新潮に、30年後のタワーマンションについて国土交通省の幹部が述べた意見が紹介されていましたので、参考にしてください。
国土交通省の幹部が30年後、タワマンの資産価値下落と、それに伴う周辺地域のスラム化を本気で懸念し、国として対策を講じる必要性を感じている
現在は人気の高いタワーマンションですが、スラム化を懸念し、修繕積立金を値上げしているマンションも少なくありません。
修繕積立金が高くなれば売却のハードルも上がり、売れづらくなってしまいます。
資産価値の高い今のうちに売却するのが、賢い選択でしょう。
管理人からの一言「タワーマンションは今売らないと価値が下落する」
タワーマンションは今売っておかないと、将来的に価値が下落し、売るに売れない状況になってしまいます。
土地バブルと言われている今のうちに、行動に移してください。
まずはタワーマンションが今、いくらで売れるのかを把握することが大切です。
マンションの価値がすぐに分かる不動産一括査定サイトを利用して、マンションの売却相場を調べましょう。
イエウールで一括査定したら310万も高くなった
管理人がイエウールで自宅マンションを一括査定したところ、街の不動産会社より310万円も高い査定価格をだしてもらえました。
イエウールはクレームに厳しい会社なので、不動産業者からしつこい営業電話がかかってくることはありません。
物件情報を入力するだけの簡単手続きで、すぐに売却相場が分かる手軽さも好評です。