不動産売却が終わったからといって、不動産売買契約書をすぐに捨ててはいけません。
不動産売買契約書は、不動産売却後も必要になる場面があるからです。永久保存するべき書類であると覚えておきましょう。
この記事では、「売却後も不動産売買契約書を大切に保管しておくべき理由」について紹介していきます。
不動産売買契約書の保存期間は永久保存が基本
売却済不動産の売買契約書の保存期間は、永久保存が基本です。
最近では断捨離やミニマリストが注目されており、なるべく不要な書類は処分したいという人も多いと思いますが、不動産売買契約書を捨ててしまうと後悔する可能性があります。
- 売買契約書を捨てたことを後悔する場面
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- 所得不明により確定申告できず、控除が受けられない
- 確定申告が済んだから処分したら追徴調査に入られた
- 瑕疵担保責任の期間終了後にもかかわらず買主から損害賠償を求められた
個人が大きな取引をおこなう機会は、そんなに多くありません。
人生でおこなう取引の中で最も大きいと言っても過言ではない不動産売却における書類は、多少かさばったとしても持ち続けておきましょう。
売却後も売買契約書を大切に保存しておくべき4つの理由
マンションや土地、戸建の売却が済んだ後も、売買契約書は確定申告時の付随資料として必要になったり、買主からクレームをつけられたときの保身になったりしますので、大切に保存しておくべきです。
- 確定申告時に付随資料として必要になるため
- 売却後7年間は追徴調査が入る可能性があるため
- 買主からクレームをつけられたときに証拠として提示するため
- 「居住用財産の買換えの特例」を受けたら書類保管が必須なため
確定申告時に付随資料として必要になるため
不動産売却をおこなった場合、確定申告が必要になるケースがほとんどであるにもかかわらず、マンションや土地、戸建の売却が終了したからといってすぐに売買契約書を捨ててしまうと確定申告ができません。
申告しないまま放置しておくと無申告加算税というペナルティが課せられる可能性がありますし、受けられたはずの特例や控除を受けることができず損をしてしまう可能性もあります。
そうならないためには不動産会社や買主に連絡してコピーをもらうなどの対処が必要となり、余分な労力が増えるだけでなく相手方に迷惑をかけてしまいます。
売却後7年間は追徴調査が入る可能性があるため
マンション売却が済んだ後の売買契約書は確定申告で使用したら処分して良い、と考える人が多いのですが、最低でも7年間は遡及調査に入られる可能性がありますので捨ててはいけません。
確定申告に使用した書類は5年間の保管が義務付けられていますが、もしも申告内容に誤りがあった場合には7年前まで遡って調査されることになります。
その際に書類を処分してしまっていた場合、自分の身を守ることができません。
最悪の場合、証拠隠滅と言われかねませんので、確定申告の提出期限から7年間は追徴調査に対応できるよう売買契約書は取っておくべきです。
買主からクレームをつけられたときに証拠として提示するため
ごく稀に買主から不動産売却後、何年も経ってからクレームが入ることがあり、瑕疵担保責任の期間など、契約締結時に取り決めた内容が分かる売買契約書が必要になるケースがあります。
「もういいだろう」と勝手に判断して捨ててしまうことには大きなリスクが伴うと認識し、保身のために大切に保管しておきましょう。
「居住用財産の買換えの特例」を受けたら書類保管が必須
「居住用財産の買換えの特例」を受けた場合、マンションや戸建を売却したことで得た譲渡益に対する課税が将来に繰り延べられるのですが、繰り延べられた税金は、新しく購入した物件を売却することになったときに支払うことになります。
「居住用財産の買い替えの特例」を利用すると、何年後かに売却した不動産の取得費や売買代金を明確にできる書類が必要になる可能性があるということです。
当初は売却する予定ではなかったとしても何らかの理由で売却することになるかもしれませんので、売却済み不動産の売買契約書もしっかりと保管しておくべきなのです。
また他にも不動産売却をしたときに受けられる控除はいくつかあるのですが、売却してから年数が経過すると、どのような特例を受けて確定申告したか曖昧になってきます。
金額の大きいマンション売却をした際の確定申告書、それに付帯する書類の一つである売買契約書は永久保存がベターです。
管理人からの一言「不動産売買契約書は永久保存がベター」
売却が済んだ不動産売買契約書をいつまでも取っておくことに、煩わしさを感じるかもしれません。
しかし保身のために「取っておくべきもの」と位置づければ、それほど収納スペースも取らないので負担にならないと思います。
捨てていいか迷っていた人も多いかもしれませんが、不動産売買契約書は永久保存が基本と覚えておきましょう。
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