- 不動産をもっと高く売る方法はないの?
- 公平な不動産売却がしたい
このような人のために作られたのが、不動産オークションです。
現在ではYahoo!オークションなどの普及により、オークションで物を売買することが身近になりました。
不要になった物をオークションで売却した経験がある、という人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、売却するのが不動産という高額な商品の場合、「問題なく売却できるのか」「損をすることはないのか」など、不安だと思います。
この記事では、「不動産オークションのメリット・デメリット」から「おすすめのオークションサイト」について紹介していきます。
不動産オークションの仕組み|競売との違いは?
不動産オークションの利用を検討するうえで、どんな仕組みなのかについて知っておきましょう。
まず不動産オークションには、「インターネットオークション」と「入札書を用いるオークション」の2種類あります。
オークションと競売が同じ制度と誤った認識をしている人もいますが、競売は債務者が住宅ローンの支払いを滞納した際に、銀行などの金融機関が裁判所に申し立てて、強制的に売却することで債権の回収をおこなう制度です。
売却方法の一つとして売主自らが選択するオークションとは、根本的な仕組みが異なるということです。
では、「インターネットオークション」と「入札書を用いるオークション」それぞれの違いについて解説していきます。
インターネットオークション
一つ目は、インターネットを利用して、パソコン画面上で入札情報の発信から買主候補の入札受付までをおこなう方法です。
インターネットオークションでは競り上がり方式が採用されており、買主候補によってどんどん値段が上がっていくのが特徴になります。
インターネットオークションでは競り上がり方式が採用されており、売主が設定した最低売却価格をスタート価格として、競り上がりが止まるまで入札を募集します。
競り上がりが止まった時点で最高落札価格で入札している人が、落札者となります。
買主候補によってどんどん値段が上がっていくという点が、競り上がり方式の最大の特徴です。
入札書を用いる方法
二つ目は、競売や公売と同じように入札書を用いる方法で、ポスティング方式が採用されています。
ポスティング方式は競り上がり方式と違い、一人1回しか入札できないため、本気で落札したい人は予算の上限額で入札する傾向にあります。
落札できるのは、売主希望ラインを超える金額、かつ最高額で入札した人になります。
ただし必ずしも売主希望ラインを超える入札があるとは限らず、その場合は売買取引に進むかどうか売主が決めなければなりません。
競り上がり方式にも言えることですが、入札開始前に他の物件の販売価格などを参考に出品する物件の落札相場を把握しておくと良いでしょう。
高値売却したい人はポスティング方式がおすすめ
市場の最高値で売却したいのであれば、周りの入札価格による影響を受けないポスティング方式のほうが良いでしょう。
競り上がり方式は時間内であれば何度でも入札できるため、オークション参加者は最初は低い金額で入札しておき、他の買主候補の入札状況を見ながら価格を上げることができます。
落札価格が高騰しなければ、買主の購入上限額を引き出せない可能性があるということです。
たとえば5,000万円出せる人がいたとしても、2番手が4,000万円で入札していた場合、4,010万円など余力を残した価格で落札できてしまいます。
現在ではインターネットオークションにおいてもポスティング方式が採用されている場合があり、売主がどちらの方法で売却するか自由に決められるサイトもありますのでチェックしてみてください。
不動産オークションにマンションや一戸建てを出品するメリット
オークションに不動産を出品するメリットは、以下のとおりです。
- 高値売却できる
- 希望する売却期間で売れる
- 物件情報を広く発信できる
高値売却できる
不動産オークションの最大のメリットは、高値売却できる可能性が高いということです。
オークションでは他の買主と競争する状況になるため、当初の予算をオーバーして落札してくれる買主も少なくありません。
これは買主の競争心と購入意欲を刺激できる仕組みになっている、オークションならではの利点といえます。
希望する売却期間で売れる
不動産オークションでは、入札期間を売主自身で決められるので、希望する期間内に売ることが可能です。
仲介で売却する場合、買い手が現れるまでに時間がかかるケースがあり、買主候補が現れてからも条件交渉で時間がかかる場合があります。
条件交渉中は売却活動を一旦中止するのですが、その買い手と交渉がまとまるとは限りません。
交渉がまとまらなければ、また一から買主を探すことになるため、売却活動の長期化が懸念されます。
物件情報を広く発信できる
不動産オークションは、ネットに物件情報を載せるため、広い範囲に宣伝できるというメリットがあります。
不動産会社のネットワークや営業力に影響される仲介では、限られた範囲の人にしか宣伝できていない場合も少なくありません。
ただし最近では、ポータルサイトと提携して物件情報を広く発信する不動産会社も増えました。
担当者の働きに左右されてしまうリスクを完全に払拭できたわけではないため活動内容をチェックする必要はありますが、仲介でも広い範囲への宣伝が可能であるということです。
不動産オークションで中古の家を売るデメリット
不動産オークションのデメリットは、以下のとおりです。
- 入札者ゼロのリスクがある
- 悪質な運営会社もある
これらに気をつけないと、不動産売却が失敗に終わってしまいかねません。
入札者ゼロのリスクがある
最近では認知度が上がり、利用者も増えてきた不動産オークションですが、やはりまだまだ仲介での売買取引が主流であるというのが現状です。
そのため人気のない物件の場合、入札者ゼロというケースも少なくありませんので注意してください。
入札者がいなければ、競争原理が働く仕組みになっているオークションの利点は活かされません。
悪質な運営会社がある
不動産オークションの運営会社の中には、悪質な会社もあるため注意しなければなりません。
たとえば入会金と月額利用料だけで売買取引できるという話しだったにもかかわらず、売却後に法外な金額の請求書が届いたというようなケースもあります。
確かにオークションを利用すれば高値売却できる可能性はありますが、トラブルに発展したり、高い報酬を支払うことになったりすれば元も子もありません。
ただし売却依頼する場合も、営業力のある優秀な会社かどうか見極めないと、良い結果にはなりません。
どうしても不動産会社の力に頼らざるを得ませんので、誠実で売却力のある不動産会社を選ぶことが重要です。
本などでも紹介されている不動産一括査定サイトを利用すれば、ネット上で物件情報を入力するだけで複数社に査定依頼でき、効率的かつ効果的に信頼できる会社を探せます。
特に、管理人がよく利用するイエウールなら、しつこい勧誘を受けることもなく、営業マンの質も高いのでおすすめです。
不動産オークションで失敗した人の体験談
不動産オークションは、高値売却できる可能性がある一方で、失敗すると安く買い叩かれてしまうという側面もあります。
オークションで自宅を売却した人の失敗談を紹介していきますので、参考にして同じ失敗をしないよう気をつけてください。
40代・男性の口コミ
不動産オークションサイトを利用して、競り上がり方式で自宅の一戸建てを売却しました。どれだけ値段が上がっていくか楽しみにしていたのですが、落とし穴にハマりました。最小単位による入札が繰り返され、思ったよりも価格が伸びないまま落札されてしまったのです。買い手からすれば少しでも安く買いたいのが本音なので、一度に大きな金額をつけないのは当然かもしれませんが、期待していただけにとても残念です。
30代・女性の口コミ
できるだけ高く売却できたらと思い、不動産オークションを利用しました。しかしオークション終了日まで、入札者が一人も現れないという残念な結果に。結局、不動産会社に売却依頼して、売ることになりました。オークションにかかった時間が完全に無駄になってしまい、素人が手を出すべきではなかったと思っています。
50代・男性の口コミ
オークションで中古の家を売却した後、買主から給湯器が壊れているというクレームが入りました。引き渡したときは問題なかったのですが、引き渡してから3ヶ月間は売主が修理費用を負担しなければならないということで、対処することに。トラブルに巻き込まれると、間に入ってくれる不動産会社がいないので、大変だと感じました。
不動産売買できるオークションサイト一覧
2011年まで、透明性と中立性を売りにして注目を集めた、IDUという会社が運営するマザーズオークションというサイトがありました。
閉鎖されてしまい現在はありませんが、マザーズオークションと同様に透明性と中立性を確保しているサイトはないか、探している人もいるのではないでしょうか。
Yahoo!官公庁オークションや競売公売ドットコムは有名ではありますが、出品者が行政機関に限定されており、一般の人が出品したいからといってできるわけではありません。
透明性と中立性を確保してオークションサービスを提供しているサイトを紹介していきますので、参考にしてください。
エスクロー(EAJ)
エクスローは、不動産オークションを専門に事業をおこなっている会社です。
2014年設立の新しい会社ですが、豊富な経験と専門性の高い知識によって、数々の不動産オークションを手がけてきたため、信頼度は高いといえます。
ただし一般住宅の取り扱いはおこなっておらず、事業をおこなっている人向けのサービスになりますので注意してください。
エクスローの運営するサイトからメールまたは電話で連絡すれば、不動産オークションの相談に乗ってもらうことができます。
ピタットハウスの「マイホームオークション」
総合不動産会社のピタットハウスは、1998年に業界で初めて不動産オークションの実施を開始しました。
これまでに約8,000件の物件をオークションで売買してきたピタットハウスが運営する「マイホームオークション」なら、安心して売却することができます。
ピタットハウスは仲介や買取もおこなっているため、不動産オークションだけでなく他の売却方法も合わせて検討することができるというメリットもあります。
入会金や月額料、出品料などはかからないので、万が一売れなかったとしても金銭的負担はありません。
不動産会社5社が運営する「オークス」
不動産オークションサイト「オークス」は、東急リバブルと東京建物不動産販売、野村不動産アーバンネット、三井不動産販売、三菱地所リアルエステートサービスの5社が共同運営しています。
売却経験が豊富にある5社が運営しているため、非常に信頼度の高いサイトです。
オークスでは、競り上がり方式とポスティング方式の両方取り扱っているため、売主が希望する方法で売却することができるというメリットもあります。
管理人からの一言「オークションは難易度が高い」
オークションで不動産売却するのは、初心者には難易度が高いかもしれません。
高値売却できる可能性があるだけで保証はなく、トラブルに発展してしまえば解決に時間を要することになります。
優秀な不動産会社を見つけられれば相場より高く売却することも可能ですので、大切な資産を安心安全に売却したいのであれば、不動産会社に仲介依頼するのがベターです。
イエウールで一括査定したら310万も高くなった
管理人がイエウールで自宅マンションを一括査定したところ、街の不動産会社より310万円も高い査定価格をだしてもらえました。
イエウールはクレームに厳しい会社なので、不動産業者からしつこい営業電話がかかってくることはありません。
物件情報を入力するだけの簡単手続きで、すぐに売却相場が分かる手軽さも好評です。