ホームステージング

  • 物件をもっと魅力的に見せたい
  • でもリフォームなどお金をかけることは難しい

このような人は、比較的安く、物件を魅力的に見せることができるホームステージングを利用すると良いでしょう。

とはいえ「費用をかけるだけの効果は見込めるの?」「損をしてしまうことはないの?」など、疑問も多いと思います。

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この記事では、「そもそもホームステージングとはどんなサービスなのか」から「ホームステージングの費用対効果」について解説していきます。

ホームステージングとは

ホームステージング

ホームステージングとは、売り出し物件に家具レンタルなどを使ってインテリアコーディネートを加えることにより、モデルルームのように魅力的に見せることを言います。

マンションの内覧会で、売主の生活感が残っている古い家具が並んでいたり、空き家になっていて部屋の中に何も置かれていなかったりすると、買主は購入後の新生活をイメージしにくいものです。

ホームステージャーと呼ばれるホームステージングのプロに、インテリアコーディネート依頼すれば、部屋の印象を良くして「売れる物件」へと変えてくれます。

ホームステージングのサービスを受けるにはお金がかかりますが、かけた費用以上に高く売れる場合が多く、メリットが大きいといえます。

ホームステージングの効果は「売却価格1%アップ」と「売却期間の短縮」

ホームステージングの効果

中古マンションを売るときにホームステージングを利用することによって、売却価格1%アップ売却期間の短縮が見込めます。

これは、一般社団法人の日本ホームステージング協会がおこなった以下の調査から分かるものです。

ホームステージングしないと販売までに124日かかり、ホームステージングをすると40日で販売されています。ホームステージングにより、販売までの日数を約3分の一に短縮できているということになります。

ホームステージングにより、平均約23万円(約0.5%)高く売却されています。調査内で最高数値は約0.9%アップでした。

ホームステージングによって売却期間を大幅に短縮でき、売却価格も数十万円高くなるということです。

そんなメリットがあるのであれば、実施した方がよいのは言うまでもありませんが、ホームステージングには費用がかかります。

次章では、費用をかけてまでおこなうべきなのか、解説していきます。

ホームステージングにかかる費用は約3万円〜

ホームステージングの費用

ホームステージングの依頼は1ヶ月約3万円からやってもらうことができ、1ヶ月で売れない場合には期間を延長して依頼することもできます。

ただしいくつ家具をレンタルするのかや、依頼する業者によって金額は異なりますので、あくまでも目安としてください。

1ヶ月 3万円〜
1ヶ月目以降 初回金額の50%〜

ホームステージングにかかる費用をシミュレーション

具体的に、ホームステージングにかかる費用をシミュレーションしてみます。

不動産の売却は、だいたい3ヶ月程度での成約が平均です。

ホームステージングを3ヶ月間、利用した場合にかかる料金は以下のとおり。

「3万円 + 1.5万円 + 1.5万円 = 6万円

初月は3万円、2ヶ月目以降は3万円の半額の1.5万円で計算しています。

物件価格が3,000万円だった場合、価格の1%である30万円アップが見込めます。

ということは、6万円かけてホームステージングをしても、24万円もの利益が期待できるということです。

費用対効果はかなり高い

上記の例からもわかるとおり、ホームステージングは費用対効果が高いため、積極的に売却活動に取り入れることをおすすめします。

不動産業者がホームステージング費用を負担してくれるケースもありますので、一度相談してみてください。

ホームステージングにかける費用は15万円までが目安

高く売れる確率が高くなるホームステージングですが、料金は15万円までに抑えておくのが無難です。

それ以上かけてしまうと、採算が取れなくなる可能性がありますので注意してください。

また費用対効果を考えると、物件の売却価格が1,000万円以下の場合、ホームステージングは向きません。

中古物件の売却時にホームステージングを利用するメリット

ホームステージングを利用するメリット

マンション売却でホームステージングを利用すると、買主に良い印象を与えることができるため、「より早く、高く」マンションを売ることができます。

買主に物件の魅力を気付かせることができる

売り出し物件に、ホームステージングでインテリアコーディネートを加えることによって、買主に具体的な生活をイメージしてもらうことができます。

買主は部屋の広さや使い勝手を知ったうえで購入したいと考えており、室内の様子を見て新生活をイメージするために内覧会へいきます。

内覧会で物件を見たときに、売主の生活感が残っていたり、空き家にしてあって家具が何も置いていなかったりすると、買主は具体的な部屋の広さや使い勝手が把握できません。

本来の物件の魅力に気付かないまま、スルーしてしまう可能性があるのです。

ホームステージングを利用することで、「こんな素敵な家にすることができるんだ」と買主に気付かせることができます

ホームステージングを利用することは買主にとっても、使い勝手などを具体的に知ったうえで購入できる、というメリットがあるということです。

他の物件と差がついて早く売却できる

ホームステージングはまだ浸透しておらず、先駆けて利用することによって他の物件と差をつけることができます

買主がいくつかの物件を比較する際に、空き家になっている殺風景の写真が並んでいる中で、家具や小物によって魅力的にコーディネートされた部屋があれば、目をひくはずです。

買主にマンションを内覧してもらわなければ不動産売却にはつながりませんので、まずは内覧数を増やすことが重要になります。

ホームステージングをすることで、内覧数が劇的に増えることは間違いないでしょう。

買主に値下げ交渉されにくく高く売却できる

ホームステージングを利用した物件は、値下げ交渉されにくい傾向にあります

良い物件であれば高くても買いたい、と思う人に対してマンションの魅力が伝われば、値下げ交渉なしで購入してもらうことができるのです。

ホームステージングで内覧数が増えることによって、そのような買主に出会う確率は上がりますし、購入希望者が何人か現れれば、より高く買ってくれる人に売ることができます。

何もせずに本当に売れるかどうか不安に思っているよりも、多少お金をかけてでもホームステージングによって物件を魅力的に演出し、高く売却できたほうが良いのではないでしょうか。

売却する不動産にホームステージングをおこなう注意点

ホームステージングの注意点

ホームステージングを利用することによって高額売却が可能になるのですが、かけた費用を下回るリスクがあることを忘れてはいけません。

リスクを最小限に抑えるためには、ただ利用すれば良いという考えは捨て、戦略的に活用する必要があるのです。

購入層を意識したレイアウトにする

購入層を意識したレイアウトにすることで、マンションの魅力をターゲットにより強くアピールすることができます。

ホームステージングのプロであるホームステージャーもそのことは良く分かっていますので、しっかりと購入層を意識したコーディネートをしてくれるでしょう。

ただしホームステージャーが狙うターゲットが適切かどうか、売主の目で確認することを忘れてはいけません。

物件のことを一番よく知っているのは売主であり、どのような人をターゲットにすれば売れやすいか分かっているはずだからです。

ターゲットまでは分からなくても、物件の特徴をしっかりとホームステージャーに伝え、ズレが生じないよう気を付けてください。

かけた費用を下回ることがないよう注意する

ホームステージングにかけた費用は販売価格に上乗せして売却するため、もしもマンションが売れ残ってしまい値下げせざるを得なくなった場合には、かけた費用を回収することができません。

ホームステージングは「高く売れる」と保証されているものではないので、かけた費用が回収できなければ売主が損をしてしまいます。

ホームステージングに10万円かけるとしたら、10万円高くマンションが売れるのかどうか、しっかりと検討したうえで利用を決めてください。

入居中のホームステージングは不便になる

入居中でもホームステージングの利用は可能ですが、部屋の中にある家具などは運びだされてしまうため、マンションを売却できるまでの生活が不便になる可能性があります。

家具や小物はレンタルなので気を使って生活しなければなりませんし、家具の配置も内覧会向けになっているため勝手が変わってしまいます。

ホームステージングはすでに引っ越しを済ませ、空き家になっている場合に向いているかもしれません。

マンション売却を成功させるためには多少の我慢は仕方ないと思えるのであれば、入居中のホームステージングについて、ホームステージャーと不動産業者に相談してみると良いでしょう。

自分で物件をコーディネートするのもおすすめ

自分で物件をコーディネートするのもおすすめ

ホームステージングをしてマンション売却を有利に進めたいけど、費用をかけるのが難しいという人もいると思います。

その場合は、自分たちで部屋をコーディネートしてみましょう。

無駄なものは片付けて、モデルルームを参考に家具をレイアウトします。

引越し先で新しい家具を使う予定でいる場合には、予定を早めて家具を先に購入し、売り出し物件に運んでも良いかもしれません。

観葉植物を置いたり、部屋の香りにも気をつけてアロマを取り入れたりすることで、マンションの印象は格段に良くなります。

ホームステージングを自分たちでおこなう場合、まずは掃除をしてマンションをきれいにする必要があります。

下記の記事でマンション売却時の掃除について詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

マンション売却の内覧は掃除が重要!物件価値を下げないためのコツ

マンション売却における内覧会を成功させるためには、徹底的な掃除が必須です。汚い中古マンションは物件価値を下げてしまいます。できるだけ早く・高く売れるように、部屋をきれいにして気持ち良く内覧者を迎えましょう。

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日本で浸透していないだけで海外では当たり前

ホームステージングは海外では当たり前

アメリカの不動産検索システムで物件を探してみると、どの物件も家具や小物を使って魅力的に演出されていて、日本のように何も置いていない殺風景な部屋の写真は一枚もありません。

どれも素敵で、「住みたい」と思わせる物件ばかりです。

実は海外ではホームステージングが当たり前におこなわれており、逆にホームステージングをおこなわないと他の物件から見劣りして売却が不利になるとされています。

ホームステージングを利用することでマンション売却が優位になるというのは、すでに海外で立証済みであり、日本でも今後いっそう注目されていくでしょう。

管理人からの一言「ホームステージングは物件を魅力的に演出する最高の方法」

ホームステージングを利用することによって、かけた費用以上に高く売却できるのですから、マンション売却時に活用しない手はないでしょう。

マンションにインテリアコーディネートを加えることで他の物件との競合に勝つことができ、高く、早く売るという最大の目標を達成することができます。

マンション売却では物件を魅力的に見せることが大切であり、売主の工夫や努力が欠かせないのです。

イエウールで一括査定したら310万も高くなった

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